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検査内容と結果の説明

検査内容と結果の説明

健康診断は受けるだけではなく、その結果を自分の日常生活や日々の健康管理に役立てることが大切です。
どの検査がどんな意味を持つのかを知り、生活改善に活かしましょう。

がんにならないためには・・・

がんを防ぐ12ヶ条はこちらをご覧ください。

日本対がん協会ホームページ

胃がん検診の内容と結果

バリウムを使って胃の形や粘膜面の凸凹を写します。
病変の存在が疑われる場合(要精検)、必ず内視鏡検査(胃カメラ)を受けてください。

結果についての説明
異常なし
異常を認めません。自覚症状のある方や、通院中の方は医師にご相談ください。今後も年に一度は検診を受けられるようおすすめします。
要注意
異常を認めません。軽度の所見がありますが精密検査の必要はありません。自覚症状のある方や、通院中の方は医師にご相談ください。今後も年に一度は検診を受けられるようおすすめします。
要精検
精密検査が必要です。精密検査では内視鏡検査(胃カメラ)や疑わしい場所から組織を採って調べます。内視鏡のできる胃腸科、または消化器科の病院を受診してください。
要再検
胃は異常を認めませんが、胃以外(十二指腸・胆のう・腎臓など)に所見があり、医療機関の受診が必要です。

大腸がん検診の内容と結果

便に血液が混じっていないかを検査します。大腸がんやポリープがあると便に血液が混じります。痔や生理中の出血でも要精検となります。
要精検の方は必ず大腸透視や内視鏡検査(大腸カメラ)を受けて、出血の原因を明らかにしてください。

結果についての説明
異常なし
便潜血反応検査は陰性です。自覚症状のある方や、通院中の方は医師にご相談ください。今後も年に一度は検診を受けられるようおすすめします。
要精検
精密検査が必要です。精密検査では内視鏡検査(大腸カメラ)を行います。大腸カメラのできる胃腸科、または消化器科の病院を受診してください。 大腸内視鏡検査のできる医療機関は、福島県医師会ホームページをご参照ください。 福島県医師会ホームページ
要再検
便潜血反応検査は、採便方法が不適切なため検査できませんでした。もう一度検査を受けてください。

肺がん検診(エックス線検査・喀痰検査)の内容と結果

胸のエックス線検査は肺全体を撮影します。
気胸及び肺気腫など多くの病気を発見することも可能です。
タバコをたくさん吸うなど肺がんリスクの高い人は、エックス線検査に加えて喀痰細胞診を行います。喀痰検査は気管から出る痰を顕微鏡で見る検査です。痰に含まれる細胞が正常な細胞か顕微鏡で調べます。
要精検の方は必ず大腸透視や内視鏡検査(大腸カメラ)を受けて、出血の原因を明らかにしてください。

結果についての説明
異常なし
異常を認めません。自覚症状のある方や、通院中の方は医師にご相談ください。今後も年に一度は検診を受けられるようおすすめします。
要精検
精密検査が必要です。エックス線検査で要精検となった方は、CT検査を行います。また、喀痰検査で要精検となった方は、気管支内視鏡検査を行います。どちらの場合も呼吸器科の病院を受診してください。 気管支内視鏡検査のできる医療機関は、福島県医師会ホームページをご参照ください。 福島県医師会ホームページ
要再検
判定できませんでした。もう一度検査を受けてください。
3ヶ月後
要再検
3ヶ月後にもう一度喀痰細胞診検査を受けてください。

子宮がん検診(頸がん・体がん)の内容と結果

頸がんは子宮の入口(頸部)から、体がんは子宮の奥の方(体部)から、細胞を採取します。正常細胞と違った細胞がないか顕微鏡で確認します。
要精検となったら、婦人科にて詳しい検査を受けましょう。

結果についての説明
異常なし
異常を認めません。自覚症状のある方や、通院中の方は医師にご相談ください。今後も年に一度は検診を受けられるようおすすめします。
要精検
精密検査が必要です。精密検査では組織検査や頸がん検診の場合HPV(ヒトパピローマウイルス)検査が行われます。通常3〜4回の精密検査が必要です。 精密検査のできる医療機関は、福島県医師会ホームページをご参照ください。 福島県医師会ホームページ
要再検
細胞が検査に適していませんでしたので検査できませんでした。もう一度検査を受けてください。

乳がん検診(視触診・マンモグラフィ・超音波検査)の内容と結果

乳腺専門医師による診察・マンモグラフィ検査・超音波検査があります。良性の疾患の場合も検査で指摘されることがあります。年齢や乳房の状態によって検診方法が選択されることがあります。

結果についての説明
異常なし
異常を認めませんでした。日頃から自分の乳房に関心を持ち、乳房を意識して生活すること(ブレスト・アウェアネス)が大切です。“しこり”などに気付いたときは次の検診まで待たず、すぐに専門医の診察を受けられるようおすすめします。
要精検
精密検査が必要です。精密検査ではマンモグラフィ検査や針生検、吸引式太針生検などの検査を行います。乳腺専門医のいる医療機関で詳しい検査を受けてください。 精密検査のできる医療機関は、福島県医師会ホームページをご参照ください。 福島県医師会ホームページ

健康診断の内容と結果

肥満度
身長と体重によって計算されるBMIは肥満の判定に用いられます。肥満の方は糖尿病、心血管障害、高血圧などの病気にかかる危険性が高くなります。一方、明確な理由なく体重が減ったときは、がんや糖尿病の可能性も疑われます。BMIが22のときが最も病気にかかりにくいといわれています。
BMIによる肥満度の計算方法
BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)
適正体重
適正体重=身長(m)×身長(m)×22
腹囲測定
基準値以上の場合は、内臓脂肪が100c㎡以上あると推定され、内臓脂肪型肥満の可能性があります。
腹囲の測り方
腹囲はもっとも細い「ウエスト」を測るのではなく、「へそ」の高さで測ります。息を吐いた状態で、メジャーを水平に巻いて測定します。
メタボリックシンドローム
腹囲が基準値以上あって、血圧・血糖・血中脂質のいずれかの値が基準を上回る場合に該当します。
メタボリックシンドロームについての説明
血圧
血圧は、心臓が血液を全身に送るときに血管にかかる圧力のことをいいます。血圧の高い状態が続くと動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を引き起こすこともあります。緊張や感情の高ぶりによっても高くなりますが、高い方は医師の指導を受けましょう。
低血圧による不快な症状が強い場合は、医師に相談しましょう。 血圧の分類(日本高血圧学会)
腎臓・尿路(クレアチニン eGFR(推算糸球体濾過量) 尿素窒素 尿蛋白 尿潜血 尿中微量アルブミン検査)
  • クレアチニンは、数値が高くなると腎機能の低下が疑われます。
  • eGFR(推算糸球体濾過量)は、腎臓が1時間あたりに処理できる尿量を示すGFR(糸球体濾過量)を計算式から求めたものです。要医療の場合、専門医(泌尿器科)を受診し慢性腎臓病(CKD)の有無を確認してください。また、食事や血圧の管理など、主治医の指示に従ってください。
  • 尿素窒素は、腎機能障害のほかに消化管出血や発熱、脱水、食事の影響などでも基準範囲を上回ることがあります。
  • 尿蛋白は、激しい運動の後、発熱時など一時的に陽性になる場合がありますが、持続性の蛋白尿では、腎臓・尿路などの病気が考えられます。
  • 尿潜血は、肉眼では見えない微量の血尿を調べます。潜血のみ異常の場合は、泌尿器科の病気などが考えられます。(月経中の女性の場合、尿中に血液が混ざりやすいため、異常値となることがあります。)
  • 尿中微量アルブミンは、糖尿病の合併症である糖尿病性腎症などの早期腎障害で高くなります。
腎臓病の多くは、自覚症状がほとんどないため、健診などにより発見される例が少なくありません。異常が認められたときは、専門の医療機関で病気の有無を確認してください。
糖(尿糖 血糖 HbA1c)
  • 尿糖は、糖尿病発見の手がかりになります。血糖値が高く(160〜180㎎/dL)なると陽性になります。糖尿病でなくても尿細管の再吸収の能力が体質的に少ない人でも尿に糖がでます。これを腎性糖尿といいます。
  • 血糖は、糖尿病、すい臓の病気などで高くなります。食事をした後でも高くなりますので、検査はできる限り空腹状態(10時間以上)で受けるのが良いでしょう。食後の場合は、随時の基準で判定します。
  • HbA1cは、過去1〜2ヶ月間の血糖値を推測できます。糖尿病の診断や経過観察に役立ちます。
糖尿病は血糖が高い状態が続く病気です。初めのうちはほとんど症状がありませんが、長い経過のうちに神経、眼、腎臓、心臓血管などに重大な合併症を引き起こす危険があります。
脂質(LDL・HDLコレステロール 中性脂肪)
  • LDL(悪玉)コレステロールが過剰になると、血管壁に沈着して動脈硬化の原因となります。
  • HDL(善玉)コレステロールは血液中の余分なコレステロールを回収して、動脈硬化を防ぎます。HDLコレステロールが低い場合は、動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞などが発生しやすくなります。
  • 中性脂肪は、体のエネルギー源として使われますが、余ったものは皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。基準値より高くなると動脈硬化が促進されたり、脂肪肝や急性膵炎の原因になります。
検査値が高くなる最大の原因は、糖質、脂肪、アルコールの取りすぎによります。食後は検査値に影響がありますので、空腹状態(10時間以上)で検査を受けることが良いでしょう。
肝臓(AST(GOT) ALT(GPT) γ-GT)
  • AST(GOT)は肝臓病、心筋梗塞、筋炎などで高値を示します。また、採血した血液が溶血すると高くなります。
  • 溶血:血清(検体)に壊れた赤血球の成分が溶け出した状態。正確な数値ではありませんので、再検査を受けることをおすすめします。
  • ALT(GPT)はそのほとんどが肝臓にある酵素で、肝臓が傷害されて肝細胞が壊れると血液中に大量に放出されます。
  • γ-GTは、アルコールの飲みすぎや、胆道系(胆のう、胆管)の病気で高くなります。
肝炎検査
  • B型肝炎

    B型肝炎ウイルスの感染を調べる検査です。

    • HBs抗原が陽性(+)の場合は“現在B型肝炎ウイルスに感染している可能性が極めて高い”ことを示します。
    • HBs抗体が陽性(+)の場合は、B型肝炎ウイルスに対する免疫があることを示します。
    • ワクチン接種を目的に検査を行う場合は、30mlU/mL未満で接種を勧めています。
  • C型肝炎

    C型肝炎ウイルスの感染を調べる検査です。

    • HCV抗体が低力価、中力価、高力価の場合は、現在または、過去に感染していた可能性があることを示します。
    • HCV抗原が陽性(+)の場合は現在、ウイルスに感染している可能性があることを示します。
    • HCV-RNA検査が陽性(+)の場合は現在、体内にウイルスが存在することを示します。
痛風

血液中の尿酸が高い場合、痛風や腎臓病などが起き易くなります。高尿酸血症の原因には、肥満、食べすぎ、アルコールの飲みすぎなどが関係しています。

前立腺(PSA)

血液による検査です。PSA(前立腺特異抗原)値を調べます。前立腺がんだけでなく、前立腺肥大症や前立腺炎でも数値が高くなることがあります。

血液一般(赤血球数 血色素量 ヘマトクリット 白血球数)
  • 赤血球は、酸素を全身に運ぶ役割を担っています。赤血球数が少ない場合は貧血が考えられ、多い場合は多血症や脱水症状が考えられています。
  • 血色素はヘモグロビンともよばれ赤血球の成分です。血色素は赤血球数と同様に、低値の場合は貧血、高値の場合は多血症や脱水症状が疑われます。
  • ヘマトクリットは血液中の赤血球の割合を調べる検査です。貧血があると低下し、多血症では増加します。
  • 白血球は、体内に侵入したウイルスや細菌などを排除する働きがあります。炎症性の病気、血液の病気で数が増減するほかに、大量喫煙などで多くなることがあります。
アルブミン検査

肝臓で合成される蛋白質です。血液中の蛋白質の50〜70%を占めるため、栄養状態を見る指標とされます。

心電図検査

心電図では、不整脈、心筋の肥大・虚血、刺激伝導異常などの情報が得られます。要医療の場合は、循環器科で詳しい検査を受けてください。

結果についての説明
異常認めず
今回の心電図検査の結果、異常を認めませんでした。しかし、自覚症状がある場合は、産業医等にご相談ください。また、現在通院中の方は、通院をお続けください。
要指導
今回の心電図検査の結果、経過観察が必要です。しかし、自覚症状がある場合は、産業医等にご相談ください。また、現在通院中の方は、通院をお続けください。
要医療
今回の心電図検査の結果、精密検査の必要があります。結果通知書、受診はがき(同封されている場合)及び健康保険証を持参のうえ、必ず循環器専門の医療機関で受診してください。また、現在通院中の方は、通院をお続けください。
眼底検査

眼底では、動脈硬化、高血圧や糖尿病による所見のほか、緑内障など眼科疾患による所見を観察できます。要医療の場合は眼科での受診が必要です。

結果についての説明
異常認めず
今回の眼底検査の結果、異常を認めませんでした。しかし、自覚症状がある場合は、産業医等にご相談ください。また、現在通院中の方は、通院をお続けください。
要指導
今回の眼底検査の結果、経過観察が必要です。しかし、自覚症状がある場合は、産業医等にご相談ください。また、現在通院中の方は、通院をお続けください。
要医療
今回の眼底検査の結果、精密検査の必要があります。結果通知書、受診はがき(同封されている場合)及び健康保険証を持参のうえ、必ず専門医療機関で受診してください。また、現在通院中の方は、通院をお続けください。
聴力検査

聴力は、加齢、病気、騒音などにより低下します。オージオ検査の低音(1000Hz)は、日常会話程度の目安、高音(4000Hz)は、難聴の早期発見を目的として検査します。所見ありの方は産業医または耳鼻科に相談してください。

視力検査

視力測定は、視力低下が生じていないかをチェックすることが主な目的です。以前は見えていたものが見えなくなったなどの急激な視力低下がある場合、眼科の受診をおすすめします。

推定食塩摂取量検査

日常生活の中で普段摂取している塩分量を知ることで、高血圧や心臓病、脳卒中などの予防に役立ちます。

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